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令和6年度 入試解説①(国語)ーーー さいたま桜高等学園・埼玉県立特別支援 高等部分校 の入試問題

令和6年度入試 埼玉県立高等部職業学科・高等部分校の入試問題(国語)について、解説します。



<入試問題>

過去3年分の問題を見ることができます。


ここから入試問題を印刷して、それを見ながらお読みいただくと、分かりやすいと思います。



<1>漢字

漢字は、出される学年が限定されています。例年通りその範囲からの出題でした。



<2>ローマ字

次のようなテーマでの出題でした。 

 ①清音

 ②濁音( ” )、促音(小さなッ)、「ん」

 ③半濁音(パピプペポ)


昨年のこのブログで予測したように、「ぱ」(③半濁音)が出題されました。ローマ字はバランス良く出題されていますので、全てのローマ字を書けるようにしておきましょう。



<3>活用

令和4年 5問

令和5年 4問

令和6年 8問


今年は「活用」の出題数が増えました。

言い切り/終止形(②鳴る)と、動詞以外の活用(④少し)が初めての出題となり、問題数が増えたうえに、レベルも上がりました。

今年の正答率が低いと、昨年までのような内容に戻るかもしれませんが、今年は8問も出題されたことから、力を入れて学習すべき分野といえます。



<4>慣用句

昨年は範囲以外の漢字が使われていましたが、それを避けるために□の中は2年前のように、全てひらがなに戻りました。


ひらがなになり読めないという事はなくなりましたが、全てをひらがなにすることで、難しい漢字を使った慣用句でも、ひらがなでしたら出題できますので、学習範囲は広がることになります。


違う見方をすると、簡単な漢字しか使わない慣用句は少ないので、使える慣用句が限定されます。すると同じような問題ばかりの出題になるので、このような方法になったと思われます。

来年以降も、同じ傾向となるでしょう。


本屋さんに慣用句の本はたくさん売っていますが、どんなに簡単な慣用句の本でも、この入試対策には「不適切」です。入試問題が独特なので対応できません。慣用句が好きなら別ですが、そのような本を前から順番に覚えさせても、慣用句が嫌いになるだけです。

特別な対策が必要です。



<5>助詞

基本的ですが、大事な問題です。日頃から「音読」をしっかりとしておくと、特別な対策をしなくても、解けるようになるでしょう。


話しは少し飛びますが、「音読」はとても大切です。

宿題で出されることが多いのですが、お子様が手を抜かないでやるように、お子様が「音読」をおこなう際は親御様も手を少し休めて、しっかりと聴いてあげましょう。


それが1年、また1年と積み重なると、国語が苦手だとしても「音読」をしっかりやってきてよかったと感じられるようになるでしょう。



<6>読み取り「水道水」

問題文にルビが多いのが特徴ですが、生徒達には読みにくかったと思えます。生徒達が聞いたことがない単語が多用されていて、しかも習ったことのない漢字が多いので、ストレスのかかる問題です。


「機器」の意味を理解できない生徒も多かったと思いますので、問1や問3は内容が分からないけど「正解できちゃった!」という生徒はかなりの人数がいるはずです。


教科書からの出典とはいえ、入試問題としては良問とは言えません。2年前(令和4年)の地図の問題よりはマシですが。。。



<7>読み取り「電子メール」

<6>に比べるとルビがほとんどなく、文章としては読みやすかったと思えます。問1や問3は難しいですが、入試問題と考えれば良問です。


さいたま桜高等学園や分校を目指す受験生は、このレベルの問題が読めて、しっかりと解けるようにしておくと、合格ラインに近づくでしょう。



<8>ふうとう

8年前の平成28年に「はがき」で同じような問題がありました。

「問題作成要領」には、「日常生活に必要な基本的な知識・理解」が把握するために必要な基礎学力として明記されています。

手紙の書き方など、同じようなテーマの学習はしておくべきです。



<総評>

読取問題では、<6>が縦書き、<7>は横書きでした。

新聞は縦書きですが、スマホやPCは横書きなので、実生活に合わせた出題と言えるでしょう。

さらに、<7>では電子メール、<8>はふうとうでしたので、これも社会生活を意識した出題です。

これからも、普段の生活に合わせた内容の頻度は高くなるでしょう。


また、今年は辞書の問題の出題がありませんでしたが、来年以降は分かりません。読取問題はもちろん重要ですし、色んなパターンでの出題の準備が必要です。



ところで、国語を苦手とするお子様は漢字が苦手でキライです。でも漢字が読めなくては国語は解けませんから、苦手でキライでも取り組んでもらいましょう。


そのために「漢字検定(漢検)」を目標とするといいですが、ちょっとした工夫が必要です。


初めての「漢字検定(漢検)」の時には、お子様の実力より簡単な級で受験させて、軽~く合格させてあげるのです。


するとお子様は「漢検ってカンタ~ン」と誤解してくれます。さらに合格すれば褒められますから「漢検ってイイカモ!」と感じてくれます。


すると次の級は少し難しくても、素直に受験してくれます。そして実力も付きます。

そのかわり合格したらたっぷりと褒めてあげてくださいね!


ててスクールでは、年に2回の「漢字検定(漢検)」を各教室で行っています。毎回たくさんの生徒が受験しています。

合格すると漢検協会から賞状が送られてくるので、子ども達にとってはこの賞状も良い目標となっています。


このように少し簡単なレベルから始めてあげるのは、全ての学習において共通です。

全力が必要なレベルの問題を最初にやらされると、その分野の学習はすぐにイヤになります。取り組まなくなります。


チョットした工夫ですが、こんなことがお子様の学習に大きく影響します。




令和6年度 埼玉県立特別支援学校 入試選考

<職業学科>

さいたま桜高等学園 羽生ふじ高等学園 入間わかくさ高等特別支援学校

<高等部分校>

たかしな分校 草加分校 さいたま西分校 松伏分校 上尾南分校 北本分校 宮代分校 鳩ケ谷分校 狭山清陵分校 白岡分校 三郷北分校 大宮商業分校 新座柳瀬分校




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